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六角ナットJIS規格サイズ早見表と3種別の違い

ナット1種には注意

この記事のタイトルは:

六角ナットJIS規格サイズ早見表と3種別の違い」です。

六角ナットのJIS規格(B1161)には、1,2,3の種別があり3種類になっています。この3種の違い】の解説と、「六角の面幅」「ナットの高さ」「結合面(接触面の径)」と 、参考用に「ナットの最大幅」に分け、それぞれの寸法を【六角ナットのサイズの早見表】として紹介していきます。

図面などでナットを描くときにはJIS規格の表に詳細寸法は記載されていますが、とても見にくいため、実際に必要なところだけが直ぐに分かるよう、下段で表にまとめています。

また、フランジ付き六角ナットについては別記事でご紹介しております。

JIS規格のナット3種類の違い

ナットの場合はJIS規格では1種、2種、3種と種類があり、形(仕上げ)が異なる3種類があります。
この3種類は簡単ですので違いくらいは覚えちゃいましょう。

  • 1種=片側(表面側)の外周と、締め付け接触面の内側穴のみに面取りあり
  • 2種=両側面の外周と内穴に面取りあり
  • 3種=両側面の外周と内穴に面取りありで、低ナット
    ※3種は2種に比べて高さが低い、低ナットで2種の仕上げ方法と同じ

イラストで見るとこのような違いだけです。

JIS規格ナットの3種類違い断面
外の面取りが青、内側が赤矢印

イラストでは青矢印が外の面取り、赤矢印をネジ部の入り口の面取り部分にマークしてあります。

1種の場合はボルトが入るネジ側(イラスト上の底面側)のみに面取りがあります。また、上面のみに面取りのカットがあります。

一方、2種は両面に面取りがあり、1種と高さは同じです。

3種は2種の高さ違いで低い版となります。

ナット3種類違い
1種は内外の片側面にしか面取りがありません。2種3種は外内に面取りがあります。

この1種については、面取りが片方にしか施されないため、底面(座面の)全てがねじ込んだ時の結合面(接触面)になります。

すなわち1種だけはナットの締め付け方向が存在してしまいますので、1種を利用して設計する際には注意が必要です。(ナットの種別を指定するなら小型の部品系には2種がスタンダードです)

3種は両面外内面取り加工された低ナットです。

JIS規格ナットサイズの早見表

早見表で定義するABCD
早見表で定義するABCD

A面幅、B高さ、C接触面径、(D最大幅)と並べていますが、ナットは「六角形状」という性質上、ABCの3っつの寸法が分かればナットの図面は描けます。 そのため、あくまでもDの頂点間(最大幅)は参考用です。

ネジ径A面幅B高さ (3種の場合)C平面直径(参考用) D最大幅
M24.01.6 (1.2)3.84.6
M2.55.02.0 (1.6)4.75.8
M35.52.4 (1.8)5.36.4
M3.56.02.8 (2.0)5.86.9
M47.03.2 (2.4)6.88.1
M58.04.0 (3.2)7.89.2
M6105.0 (3.6)9.811.5
M7115.5 (4.2)10.812.7
M8136.5 (5.0)12.515.0
M10178.0 (6.0)16.519.6
M121910 (7.0)18.021.9
M142211 (8.0)2125.4
M162413 (10)2327.7
M182715 (11)2631.2
M203016 (12)2934.6
M223218 (13)3137.0
M243619 (14)3441.6
M274122 (16)3947.3
M304624 (18)4453.1
M335026 (20)4857.7
M365529 (21)5363.5
M396031 (23)5769.3
M426534 (25)6275.0
M457036 (27)6780.8
M487538 (29)7286.5
M528042 (31)7792.4
M568545 (34)8298.1
M609048 (36)87104
M649551 (38)92110

JIS規格では並目も細目もナットとしての外径サイズは同じです。

上記の早見表はJIS B1181:2009に準じています。仕上げの程度は基本的には中ですが、M6未満は上仕上げです。

まとめ:六角ナットJIS規格の種別違い

六角ナットを使用する時に、種別があって悩むような場合は以下のような違いによって、適切な種別を選びましょう。

ナットのJIS規格の種別で1種,2種,3種には以下のような違いがあります。

  • 1種=片側(表面側)の外周と、締め付け接触面の内側穴のみに面取りあり
  • 2種=両側面の外周と内穴に面取りあり
  • 3種=両側面の外周と内穴に面取りありで、低ナット
    ※3種は2種に比べて高さが低い、低ナットで2種の仕上げ方法と同じ

1種の場合

基本的に外すことが無いような箇所への使用であれば、1種を選ぶ選択肢があります。
2種や3種に比べて座面が大きいので締め付けも他の種別に比べトルクを大きくかけられます。

但し、方向(座面に向き)がありますので、締め付け後に外す(緩める)事を想定されない箇所に使用するべきです。

2種・3種の場合

2種や3種はナットを外す場合があることを想定した箇所に適しています。これは2種と3種には締め付け座面がどちらも同じだから(表裏が無い)となります。

また、3種は低ナットになりネジの噛み合いが少なくなりますので、あまり大きなトルクをかける必要がない箇所への使用が適しています。

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この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。