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配線コード選び早見表|カー・バイク用品の配線加工

配線コード選び早見表

この記事のタイトルは:

配線コード選び早見表|カー・バイク用品の配線加工」です。

カー・バイク用のアクセサリー商品(LED照明やドライブレコーダー、ナビなど)を取り付ける際に、配線加工を伴う場合があります。

その配線コードを選ぶ際には、接続するアクセサリーの消費電力の大きさによって、”sq”の番手で選択していきます。番手については番手ごとの耐電力が分かるように以下の早見表に一覧化しています。

配線選びのイメージ画像

ホームセンターやカー用品店などの配線パーツコーナーには、数多くの配線ケーブルが並んでおり、その種類は大きく分けると、色とタイプ(被覆の仕上げやダブルコードなどの)違いと、最も重要な「太さ」違いです。

この太さが「sq(スケア=面積のmm2)規格です。

配線コードの色やタイプは用途別で異なるので分かりやすいのですが、配線の太さは少し選びにくい点があります。実際には0.5sqか0.75sqの利用が多くなります。

そこでDIYで配線加工する際などに使用する配線の太さ選びについてご紹介していきます。

配線コード太さの種類と耐電力の早見表

ケーブル断面 銅線と被覆
配線コードの断面

まずは、配線太さ(sq規格サイズ)ごとに対する耐電力の早見表です。sqの番手が増えれば被覆込みの外径サイズと銅線の内径サイズが太くなっていきます。

重要なのは取り付けするカーアクセサリーが必要とする最大電力です。

配線太さの種類と耐電力の早見表

sqごとの配線仕様早見表
スケアAWGサイズ被覆込みの外径銅線の太さ最大電力
0.2 sq
AWG 24φ1.4~φ1.5㎜0.6mm30W
0.3 sqAWG 22φ1.4~φ1.5㎜0.8mm36W
0.5 sqAWG 20φ1.9~φ2.0㎜1.0mm60W
0.75 sqAWG 18φ2.1~φ2.2㎜1.1mm80W
1.25 sqAWG 16φ2.7~φ2.8㎜1.5mm140W
2.0 sqAWG 14φ3.1~φ3.4㎜1.9mm200W
3.0 sqAWG 12φ3.8~φ4.1㎜2.4mm360W
5.0 sqAWG 10φ4.6~φ4.9㎜3.0mm480W

こちらの早見表を印刷したい場合はこちらのpdf版を利用してください。

  • 使用するアクセサリーの消費電力が大きければ配線コードの太さも大きくする必要があります。
  • 一般的な車内で使用するようなアクセサリー単体なら、ほとんどは0.2sqで足りますが、配線加工しにくいので0.5sq~となります。
  • 複数のアクセサリーの電源として分配する場合は各々の「最大電力の和(合計)」以上のコードを選んでください。
  • 二輪・四輪のコードは低電圧用になりますので、被覆は薄い部類です。家庭用の交流には使用できません。
  • 被覆込みの外径は配線コードメーカーごとで多少異なります。

配線の耐電力より大きな消費をするアクセサリー品を長時間使用していれば、配線コードが熱を持ち被覆が溶けたりします。

なかなかそのようなケースになることは少ないですが、火災の原因になる可能性もあるため、適切な配線ケーブルの太さを選んでおきましょう。

配線選びの手順

  1. 配線方法によって色やタイプを選ぶ
  2. 使用するアクセサリー商品の最大電力を確認する
  3. 最大電力まで使用できる配線の太さを確認
  4. 大抵は0.5sqで足りるが、加工しやすい0.75sqがオススメ

配線コードのタイプといっても、自動車やバイク用途としては、ダブルコードかスピーカーコードくらいしか分かれていません。ダブルコードはプラス・マイナスを一緒に接続するときには便利です。しかし、取付するアクセサリー近くにマイナスはボディーアースするのができれば、ダブルコードも選ぶ必要はありません。

接続するアクセサリーが複数ある場合でも、その複数分の合計最大電力を超える配線を選ぶ必要があります。

接続するアクセサリーの合計最大電力配線の使用可能電力

SQとAWGの違い(内部の銅線断面)

どちらも配線の内部の銅線の断面積を表す規格単位です。SQとAWGは呼び方は違いますが断面積は同じ考え方です。日本ではJIS規格でSQのスクエアを小文字で表す「sq」で単位は㎟になります。

0.5sqであれば、銅線部分の断面積は0.5㎟程度となります。

UL規格(アメリカの規格)の「AWG」表記は番手(数字)が大きくなると細くなるため分かりにくいです。JIS規格のsq(スクエア・スケ)は数字が大きくなれば配線も太くなりますので分かりやすくなります。

sq表記

AV・AVS・AVSSとは?

配線コード選びでAVやAVSも目にすることがあるかもしれませんが、このAVが最初にあるものは、自動車やバイク用の配線(低圧回路用)を意味しています。

低圧回路用のため、被覆が薄くなっていることが特徴にもなりますが、”S”が付与してあれば、AVよりもAVSの方が更に被覆が薄くなっていきます。

0.2sqはAVSS、0.5sqと0.75sqはAVS、1.25sqからはAVになっていることが一般的です。但し、配線メーカーが最適な被覆厚みを選択していることであるため、消費者が気にする必要はありません。

ひとまず配線コード選びに迷ったら

カーアクセサリーで使用する配線としては0.75sqでほとんど賄えます。

0.75sqで80W(12Vで6.66Aまで)の耐電力がありますので、スマホの充電は最近の急速充電で最大でも18W程度ですし、ノートパソコンに充電でも最大で60Wで足ります。

照明類もほとんどが今は低電力のLEDに変わりましたので、困ったら0.75sqを用意しておけば、ほとんどのカーアクセサリー品の電源コードとして賄えます。

ギボシや結線コネクターを利用する場合は、0.5sqでは細くてカシメにくいこともあります。逆に電力の心配をして1.25sqにすると取り回しのしにくさや隙間に入りにくくなり、太くて使いにくいくなります。

0.5sqと0.75sqの比較
メスギボシに対する0.5sqと0.75sqの比較

画像で見るとほとんど太さの違いが無いようには見えますが、若干細い0.5sq(外径太さ2㎜)を選ぶくらいなら、耐電力も高くギボシなどのカシメが必要な端子類に少しでも有利な0.75sq(太さ2.2㎜)を選んだ方がDIYには好都合ということになります。

普段から0.75sqの配線ケーブルを2色またはダブルコードを常備しておけば、自動車アクセサリー以外でも家電の修理やスピーカーの配線など何かとDIYやサンデーメカニックの味方になります。※交流には使用不可

0.75sq以上の太さが必要なものでは、バッテリーから直接電源を取るような場合やHIDなどの光源ランプ、車体に利用されるモーターなどのレベルになってきます。

ドライブレコーダーや電動スマホのカーホルダーなどは最大でも5W程度でしかありませんので、0.5sqの配線コードでも数台分が利用できるほどです。

まとめ

  • 配線コード選びに迷ったら0.75sq(AWG18)をチョイスしておく
  • 接続する用品の最大電力以上で余裕を持った配線コードのサイズを選ぶ
  • 0.5sqは結線コネクタやギボシ加工がしにくい
  • 被覆の厚みはメーカーごと異なるため、購入時はラベル表記でsqの規格サイズを確認すること
  • 「sq」は日本で使用する規格でAWGはアメリカ規格
alumania

この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。