Xperia1VII用レンズプロテクターの装着構造と試作確認
TAG レンズプロテクター 試作品 装着方法 xperia1m7
CATEGORY Xperia1,5,10 DEVELOPMENT(開発情報)
この記事のタイトルは:
「 Xperia1VII用レンズプロテクターの装着構造と試作確認 」です。
Xperia1VIIの背面側にある3眼カメラ部分を保護する「レンズプロテクター」(現在化発中)については、変更された無駄のない1VIIのレンズ突起(ハウジング)に対して、確実な固定構造を確立するため、既存品と同様な両面テープ接着だけではなく、別の装着構造を持たせることになりました。
1VIIのカメラハウジングがストレートで直立していることと、上面の平面が少ないために、単純な両面テープ接着だけでは接着力が弱くて簡単に外れてしまいます。
そのため、装着構造を設計上で補完して、確実な固定構造を確立させました。まずは商品的には以下のような形状(デザイン)になりました。

設計は完了したものの、あくまでも理論的な構造設計でしかありませんので、実際には試作品で確認していくことになります。
この度、こちらの試作品が完成したので、その装着構造の解説と試作品での装着確認の状態をご紹介していきます。
1VII用レンズプロテクター装着構造の考察
別記事でも解説していたように、Xperia1VII用のレンズプロテクターを開発するにあたっては、変更された無駄のない本体側の背面カメラのハウジングによって、簡単に装着ができない問題があります。
両面テープだけではレンズの表面に十分な接着面は確保できないため、どうやって1VII用にレンズプロテクターを装着させるかが難点になっていました。
1VIIの背面3眼レンズ突起形状(ハウジング)の問題点
今回のXperia1VII(1mark7)は3眼カメラの個々のレンズ周りの縁(ふち)がきわめて細く、突起形状がストレート立ちになっています。
そのため、まず、3眼レンズの上面の表面面積が小さく接着領域を確保できません。
また、カメラの外周りも1VI(1mark6)まではあった外周のテーパー面が無くなり、1VIIではシンプルに押し出したようなデザインでストレート形状になっております。この全周側面も接着面として利用するのは難しくなりました。

従来のレンズプロテクターと設計上で1VIIでは異なる点が以下の通り
- 本体のレンズ周辺の表面を接着面として利用できない
- 対応ケースなどを考慮すると外周を大きくできない
- レンズ突起が直立90°になったため、テーパー面も無くなった
- 3眼レンズの1番と3番の外縁が限りなく狭い
これらを解決するためには、今までとは異なる方法で1VII用のレンズレンズプロテクターを装着できる構造を考えなければなりません。
レンズプロテクター装着方法の解決案
装着方法を検討した結果、傾向とすると「接着」と言う概念から、「挟む」という方法にしました。
本体3眼レンズの突起は90度の直立のため、突起側面に両面テープで接着するという方法を単純に考えても、装着時にはその両面テープにも厚みがありますので、真上から嵌めればめくれてしまいます。
そのため、両面テープを利用しない方法では、面の大きい左右の側面を掴むことができないか?と考えます。
これはレンズの突起左右幅より小さく設定することで掴む構造は可能ですが、突起形状は直立のため装着後に製品が外れることも容易です。
また、装着前はマイナスしている限り、内部が広がらないと被せることができません。
これらを解決させるために、「挟む」という手法と「両面テープでの接着」で確実な装着を実現させます。

この2つの方法を利用することで物理的な装着方法は成立します。
装着時に広げることができるためには、3眼レンズ用の各穴の間が繋がっていると製品は広がりません。そのため、個々のレンズの間にあるLEDやマイク穴の箇所を(青四角箇所)回避するように開口させています。
広がることで両面テープの厚み分を乗り越えることができ、奥まで差し込むことができるのが理屈です。要するに、「広げて両面テープで接着する」この2つの要素で装着が成立します。
これは、アルミの素材張力を利用した方法なので、ここはアルマニアならではの経験値で設計していきます。広げる=変形させますので、単純な設計では成立しません。
とはいえ、この方法は机上の空論にもなりますので、実際に試作品で確認していきます。
1VII用レンズプロテクターの試作品を実装テスト
こちらが完成した1VII用のレンズプロテクター(1次)試作品です。
何より、装着方法が成立するかの判断をするための試作品なので、装飾などは施していない、削り出した試作品になっています。

画像は片側のみになっていますが、両面テープは製品内側の両側面に貼り付けることになります。
1VII用レンズプロテクターの装着手順
シンプルな直立形状になったXperia1VIIのカメラレンズに対して、レンズプロテクターは今まで通りに両面テープだけでなく、挟む構造も持たせていますので、装着時に手順が生じてしまいます。
挟むという装着構造に対して、広げる手順が必要になってしまいました。そのため、製品的になった際には、以下の装着手順になってまいります。
- 製品内側左右の両面テープのセパレーターを剥がす
- 本体のレンズ突起の片側(正面左側)を狙って位置決めする
- レンズプロテクターの左側を持ち、少し広げる感覚で反対側を押し込む
- 全体を奥まで押し込んで完了

こうすることで、両面テープの厚み断面も乗り越えて、めくれることなく装着ができます。
また、装着後は両面テープが効くことと、アルミ弾性左右をほんの僅か挟み込む状態も確立されることで、簡単には外れない状態になります。
レンズプロテクター(試作品)の装着状態
先程の手順で装着が完了したXperia1VII用のレンズプロテクター(試作品)です。

装着構造確認用の試作品のため、色や装飾はありませんが、製品版も形状はこのまま進めることになります。
製品の外周も大きくはできないこともあり、外周は70度のテーパーカットを施すようにしました。
45度面取りでは所詮小さくしか取れないので、カクカク感が強くなり、デザインとしても面白くはありません。70度にすることで全周に広い面が構成でき、強い立体感を緩和させます。
まとめ
ここまでに紹介してきた「Xperia1VII用のレンズプロテクター」は、この試作品で装着構造、撮影干渉なども確認できましたので、今後は商品の生産(商品化)に向けて進めて参ります。
まずは、ベースとなる切削品の設計が完了しないと先には進まないため、この後に生産と並行して最終的なデザインを決定していきます。そのため、試作品と製品版は印象が大きく変わっていきます。
何より、Xperia1VIIの3眼カメラのデザインは、無駄を省いたストレート立ちの極力シンプルなデザインになったのは良いのですが、角が強すぎてエッジ部分は傷が心配です。
普段から画面を上にして置いておくと、背面カメラのエッジ部にはかなり傷が増えていくことが容易に予想されます。それを保護するためにも、こちらのレンズプロテクター(シリーズ)がお勧めのアイテムとなりまして、早期にご用意できるように進めております。
また、現在進行中のXperia1VII用のアルミバンパーも、まもなく1次設計が完了します。今の時点ではレンズプロテクターのみ試作品が完了して生産に移行する段階ですが、効率よく早期販売開始を目指して進めております。
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6 comments on "Xperia1VII用レンズプロテクターの装着構造と試作確認"
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レンズプロテクターが楽しみすぎてここ毎日サイトを訪れています。
毎年Xperiaの新作発表を楽しみにしていますが、レンズプロテクターも楽しみにしています。
ご期待いただきありがとうございます!
1VII用のレンズプロテクターは少し装着方法が特殊にはなりましたが、なんとか商品化へ進められています。
現在は生産を開始する段階になりましたので、どうぞ今後もご期待ください!
プロテクターを外した後に、本体にプロテクターによる傷や塗装の剥げなどが出るかの確認もしていただけたらありがたいです。
アルマニアのレンズプロテクターは製品はアルミ切削品になりますが、本体側に製品の金属面は直接接触しないように設計されております。
装着後は製品自体が身代わりとなって保護しますので、製品の強度を超えない限り本体側に影響はありません。
ついにレンズプロテクターの試作品が出来上がったんですね!
今はレンズ保護フィルムを使っているのですが、見栄えが悪くなってしまいなんだかなぁって感じです。
アルミバンパーも含め発売が待ち遠しいです。
今回の1VII用レンズプロテクターは本記事の通り、装着方法に対して相当開発陣が悩んでおりましたが、試作品が完成して装着してみますと、とても良い感じに仕上がっておりました。
ここからデザイン面を検討して最終的に仕上げて参ります。
また、バンパー等についても並行して設計が進んでおりますので、また別記事にてご紹介して参ります。