Xperia 1 VIII(1mark8)用のアルミ削り出し商品として、背面カメラ部分を保護する「レンズプロテクター」の設計を進めています。
Xperia 1 VIIIでは、従来モデルから背面カメラ周辺の構成が大きく変更され、3眼カメラが縦横に配置されています。カメラアイランド自体も横方向に大きく広がったため、これまでの縦長形状を前提としたレンズプロテクターを、そのまま展開することはできません。
そこで、まずは実機を3D化して得られた形状を基準に、各レンズやフラッシュ、マイクなどの位置を避けながら、アルミ切削品として成立する基本形状の検討から開始しました。今回は、まだ試作品が完成する前の設計段階になりますが、初期案から現在の形状に至るまでの変化をご紹介していきます。
フラットなプレート形状から設計を開始
最初に設計したのは、カメラアイランドの上面を一枚のアルミプレートで覆う、シンプルなフラット形状です。ちょうど、レンズ表面の平面だけを利用したものになり、ミニマムな設計です。
3つのカメラレンズに加えて、フラッシュやマイクなどの機能部分を避け、それぞれに必要な開口を設けています。限られた範囲の中で穴同士が近接するため、アルミ切削後に十分な強度を保てるよう、各開口部の間に残る肉厚とのバランスも考慮しなければなりません。

この段階では、できるだけ要素を増やさず、カメラアイランド上面の保護を優先しています。薄い板状にまとめることで装着後の突出量を抑えやすく、Xperia 1 VIII本体の印象を大きく変えない点もメリットになります。
初期設計は、各機能を妨げずにカメラアイランドの上面を覆うことができるかを確認するための、基本となるプレート形状です。
SONYロゴを残すための専用開口を追加
初期形状を本体へ重ねて確認すると、カメラアイランド上に配置されている「SONY」のロゴまでアルミプレートで覆ってしまうことが分かります。
ロゴは撮影機能に直接影響する部分ではありませんが、メーカーを象徴する大切な意匠でもあります。レンズプロテクターを装着したことで見えなくなってしまうのは好ましくないため、ロゴの位置に合わせたカットエリアを設けることにしました。

ただし、単純に穴を追加すれば良いわけではありません。開口が増えるほど、アルミプレートとして残る部分は少なくなります。カメラやセンサーの穴との距離、切削工具が通る形状、細くなった部分の強度を考慮しながら、ロゴの視認性と製品としての成立性を両立させています。
また、ロゴ用の開口は全体のデザインを構成する一つの要素にもなります。必要以上に大きくせず、ロゴを確認できる範囲に抑えることで、プレート全体のまとまりを崩さないように調整しました。
カメラアイランド全体を覆う立体形状へ変更
フラットプレート案をさらに検討していくと、上面側は保護できるものの、カメラアイランドの周囲までは保護できないという問題が残ります。
スマートフォンを机などへ置く際には、必ずしも上面だけに接触するとは限りません。使用中の擦れや、置いた際の僅かな当たりによって、カメラアイランド外周のエッジや側面にも傷が生じる可能性があります。アルミ製のレンズプロテクターとして商品化する以上、上面だけを覆う板ではなく、カメラアイランド全体をより広く保護できる構造が望ましいと判断しました。
そこで、プレートの外周に側面を持たせ、カメラアイランドの周囲まで覆う立体形状へ変更しています。

外周を覆うことで保護範囲は広がりますが、その一方で、本体とのクリアランスや装着方法、製品の厚み、対応ケースとの干渉など、確認すべき項目も増えていきます。特に、削り出したアルミ部品を安定して装着するためには、見た目だけではなく、実際の寸法差や加工後の状態まで含めて判断する必要があります。
現在の設計はカメラアイランドの上面保護に加えて、傷が生じやすい外周部分まで覆うことを重視した形状です。
設計データを基に試作を開始
今回の設計では、フラットなプレート形状を起点に、SONYロゴを残すための開口を追加し、最終的にはカメラアイランドの周囲まで覆う立体形状へと進めてきました。
また、左端はカメラアイランドのベースを超えないことが必須にもなるので、現状では0.1mm端から右に隙間を持たせるようにしました。特徴ある1VIIIのカメラアイランドのデザインは端まで到達していますので、この斜面部分にはかなり工夫が必要です。

ただし、現時点ではあくまでも3Dデータ上での設計です。外周部分の嵌合状態や装着時のクリアランス、各カメラの撮影範囲への干渉、フラッシュ使用時の光の回り込み、製品として必要な強度などは、実際に削り出した試作品をXperia 1 VIIIへ装着して確認しなければなりません。
また、試作確認の結果によっては、各開口部の大きさや外周形状、細部の面取りなどを変更する可能性もあります。アルミ削り出しの質感を活かしながら、保護性能と装着後の一体感を両立できるよう、ここから実物での検証を重ねていきます。
Xperia 1 VIII用レンズプロテクターは、以上の設計データを基に試作を開始しました。次は試作完成後に装着確認してお知らせしたいと思います。








