この記事のタイトルは:
「ジムニーXCのリヤセンターキャップ固定構造と外し方」です。
スズキのジムニーXCに純正装着されるアルミホイールは、タイヤをブロックパターンに交換するだけでもオフロード感が大幅に増す優秀なデザインです。
前後共通の純正アルミホイールですが、フロントはハブが飛び出しますので、ハブがむき出しになります。(フロントにセンターキャップはありません)
一方、リア側はホイールの中心にSマークが入った樹脂製のセンターキャップが組み込まれています。

このリヤのセンターキャップが純正ホイールにどうやって組み付けられている?かと言うと、単純にホイールの内側から押し込まれているだけです。
そのため、センターキャップの外し方としては、純正ホイールを外してから外側から内側方向に向かってセンターキャップ自身を押し込んであげれば外すことができます。前後を含めたタイヤローテーション時には必須の作業にもなります。
しかしながら、センターキャップを取り外すには、かなり硬く固定された状態になっていますので、押し込むと言ってもプラスチックハンマーなどで叩いて外すほどに固定されています。
純正ホイールの中心穴(内径)よりも外径の方が大きくなっており、要は圧入されている状態です。これはXCの純正だけでなく他のグレードや型式違いも同様な組み付け手法になっています。
ジムニーのリヤセンターキャップの組み付け構造
文字だけでは分かりにくいかと思いますので、ジムニーのリヤのセンターキャップの取り付け構造画像を用意しました。

画像のように、組み付けるときはホイールの中心穴にホイールの内側方向から押し込むだけです。
穴にセンターキャップを通して置いただけの状態が下の画像状態になります。

このように、浮いた状態で止まります。この浮いている分が圧入代となります。
手で最後まで押し込みたいところですが、恐らく限界が来るので、最終的にはプラハンなどでセンターキャップのつば部分の全周を軽く叩いてホイールの面(つら)まで合わせることになります。
純正ホイール(XC)の中心穴径が108.1mmに対して、センターキャップの該当箇所は(最大部で)108.7mm程度になっています。
純正センターキャップは樹脂(素材PA66-GF30)のため、抜き勾配があります。
該当箇所は緩いテーパー形状になっていますので、中心穴よりセンターキャップの外径の方が大きくなっているものの、素材の柔らかさと成形(真円ではない)の関係もあり、圧入されて完全にホイール側に固定されます。
なお、このセンターキャップの内側は完全な空洞です。

見た目では分かりませんが、内側に補強も無いので100%の真円では完成しておらず、成形時の変形分も併せてホイール側の中心穴に嵌って(ハマって)、走行中に自回転することなく固定されている状態になります。
ジムニーの純正品(リヤ)センターキャップ(純正品番:43252-76J00)は、外径で105mm程度、高さ55mm程度ありますので、まあまあ大きい代物にはなりますが、樹脂製の1pcs品でかなり簡素な部品ではあります。
加飾と言ってもSマーク程度なので、部品単体で見ますとそれほどしない価格かと思うのですが、(1個で)3,000円程にもなる、なかなかの高額部品です。
純正品の素材自体はPA66-GF30という材質を利用していますので、ガラス繊維を含む樹脂です。対候性やガソリンなどにも強く、強度も高い素材ではありますが、なかなかいい値段がします。
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