この記事のタイトルは:
「 ジムニー5ドア「ノマド」のリヤバンパー取り外し作業手順 」です。
ジムニーシリーズ(ジムニー・シエラ・ノマド)をDIYでカスタムする人にとって、バックカメラや、テールランプの交換、内装の取り外しなど、何かとカスタムする上では最初の段階でリヤバンパーを取り外すことが多いと思います。
マッドフラップなどの取り付けもリヤバンパーを取り外さなくても装着はできるものの、やはりバンパーを外してから作業する方が圧倒的に作業は確実で正確です。
そんなジムニー系のリヤバンパーを取り外す作業自体は単純で難しいものではありません。少し広い作業場所があれば、DIYで作業ができます。
リヤバンパーの取り外し作業手順は以前にもジムニー(3型)を例に挙げて記事として挙げてはおりましたが、ここでは5ドアのノマドを用いてリヤバンパーの取り外し手順を紹介していきます。
4型以降のジムニーやシエラも基本的には同じです。
バックセンサーが標準装備となった4型のジムニーシエラ、及び1型のノマドについては、若干ですがそれ以前のモデルと作業が異なりますので、改めて「リヤバンパーの取り外し作業手順」を初心者の方でも分かりやすいように解説していきます。
必要な工具と作業手順

リヤバンパーを取り外すだけなら、マイナスドライバ―と10mmのボックス(ソケット)レンチだけです。
- 10mmソケットレンチ → ネジ類を緩めて外す
- マイナスドライバー → クリップの取り外し用
後はDIYなら車体の下に潜って作業することも多いので、その場合は下に敷くマットが欲しいくらいです。
1箇所だけクリップがあります。その他のネジ類は頭が10mmの六角形状になっていますので、10mmのボックスレンチで外すことができます。
ノマドのリヤバンパー取り外し作業手順
リヤバンパーを外すには、ネジ類と配線接続のカプラ部を外してから、車体からリヤバンパーを引き抜いて取り外します。
最初にリヤバンパーの固定に利用されるネジ類とその位置を把握しておきましょう。

ネジ類の種類と各位置が確認出来たらリヤバンパーの取り外し作業に入ります。
作業の手順としては以下のようになります。
- 左右のオーバーフェンダー部内側下からタッピングスクリューを外す
- 車体の下から固定している左右のボルト2か所を外す
- 配線ボックスのカバーを開く
- 配線接続カプラ部の3か所を外す
- バックドアを開きます
- リヤバンパー上部で固定しているボルトとクリップを外す
- リヤバンパーを後方へ車体から引き抜く
効率的な正しい作業手順として順番を記載すると、以上のようにはなりますが、どこから進んでも最終的には同じです。状況に応じて作業しやすい順番でも構いません。
作業手順を大きく分けると、「A:バンパー固定のネジ類の取り外し」と、「B:接続カプラの取り外し」の2つの作業に分けられますので、その2つの項目別で詳細を解説していきます。
A:リヤバンパーを固定しているボルト、ネジ、クリップ類を外す
リヤバンパーを固定しているネジ類と位置は以下のようになります。
ネジ類で固定されている箇所
- リヤバンパー上部→4箇所+トリムクリップ1本(合計5本)
※ボルトとクリップです - オーバーフェンダー左右→各1箇所(合計2本)
※タッピングスクリュー - リヤバンパー下部→左右1箇所(合計2本)
※ボルトで上部を固定しているボルトに形状同じ
A-1 フェンダー部のネジ外し
最初に左右のフェンダー内に下方向から固定されているタッピングスクリューを外します。

A-2 バンパー下のネジ外し
次にリヤバンパーの下から固定されている左右のボルト2か所を外します。

左側は牽引フックの近くにあり、右側はマフラーと牽引フックの間にあります。マフラー付近なので注意してください。
この時に、次の項で解説するB:ハーネス接続カプラーの取り外しも一緒に行うのが正しいのですが、作業体勢によってはなかなか困難になる場合があります。
一旦、ここではハーネスは外さないでリヤバンパーを車体から外した後にB:カプラの取り外しを行うほうが簡単な場合もあります。
A-3 バンパー上部のネジ外し
バックドアを開いて、リヤバンパー上部で固定されているボルトとクリップを外します。

ボルトは4箇所でトリムクリップは1箇所です。合計5か所になります。
中心近くにあるトリムクリップはマイナスドライバーなどで内側部分をこじてあげると、一段上がりますので、その状態にしてから指で引き抜きます。再利用しますので、割れないように注意は必要です。

A-4 リヤバンパーの取り外し
ここまでで、固定されているネジ類は全て取り外すことができていますので、後は車体からリヤバンパーを後方へ引き抜いて外すだけになります。
その際には、下から持ち上げながら引き抜くと抜けやすいです。また、左右のオーバーフェンダー部が抜けにくい場合があります。特に右側がバックドアが邪魔で見えにくいので、そちらが抜けていない場合があります。

バックドアのダンパー付近も邪魔になりやすいので、赤丸で囲んだ辺りを見ながら引き抜くとスムーズに外せます。
なお、画像は次の項Bで説明する配線カプラーを事前に外しておいた状態です。外していない場合は配線ハーネスがリヤバンパーとつながった状態にはなりますので、画像のようにリヤバンパー単独状態にはまだなりません。
B:ハーネス接続カプラーを取り外す
正しい手順であれば、リヤバンパーの下のネジを外す際に一緒に外しておく箇所になるものの、作業する体勢によっては非常に外しにくいカプラー部です。
配線が接続されている箇所は、進行方向で左裏にあります。この車体配線との接続ボックスを確認します。

画像はカプラー部を外さないでリヤバンパーを外した状態です。事前にカプラー3か所を外しておけばこのようにはなりませんが、カプラの引き抜きが難しい場合がありますので、この状態からカプラー部を引く抜く方が簡単かもしれません。
この接続ボックスの蓋が開きますので、蓋を閉じるための左右の爪をリリースしてあげれば開きます。蓋を開くと車体からのハーネスがカプラで3か所接続されていることが確認できます。
B-1 配線ボックスの蓋を開く

B-2 カプラーの取り外し
リヤバンパーの取り外し作業の難所となりやすいのが、このカプラーの取り外しかもしれません。
蓋を開けて3か所のカプラを取り外すだけのことですが、3か所あるカプラーそれぞれのロックがなかなか外しにくいので簡単に抜けない可能性が高いです。

カプラのロック機構はシーソー式ですから、リリース部を指で押しながら差し込み方向と垂直に引き抜くだけです。
こちらは2024年以降のバックセンサー付きジムニー、シエラの4型とノマドの1型が3箇所のカプラ部を持ちます。それ以前は黒以外の2つのカプラ接続になり、黒いカプラーはありません。
カプラのリリース部を指で押して引き抜くだけですが、大抵は爪が樹脂のために反り返って引き抜くことができません。
そんな時は力任せに抜くとかマイナスドライバーなどでこじるのではなく、一旦カプラを奥に押し込み、リリース部を更に強く押し込んでから、確実に爪ロックを乗り越えるように意識して引き抜いてください。

このカプラを外すことが困難な場合は、リヤバンパーを車体から外してしまい、完全にカプラが見える状態にしてから作業したほうが簡単な場合があります。
その場合、引き抜いたリヤバンパーは配線が繋がっていますので、地面にまでは到達しません。バンパーを浮かせた状態で中腰作業になりやすいので、台などを用意してバンパーを浮かせた状態で作業しやすくしてから、このカプラ抜き作業をしてください。
リヤバンパーの取り外し(カプラ取り外し後)
ここまでに紹介した作業の中では、配線カプラの取り外し作業と前後する可能性がありますが、正規の順番としては配線カプラを抜いてから、車体からバンパーを水平方向に引き抜きます。
この時、恐らくバックドアのダンパーが邪魔になりますので、右側から抜いていけば作業しやすいと思います。

これでリヤバンパーの取り外し作業は完了です。
※画像はバンパーの左右を逆にして置いています。
逆に取り付ける時には、(見えにくい)オーバーフェンダー部の差し込み部から入れて行かないと、いつまで経っても正規の位置に来ないとか、知らぬうちにフェンダー部にリヤバンパーの差し込み先端が傷つけていることもありますので、取り付け時にご注意ください。
まとめ
ジムニーシリーズ(ジムニー、シエラ、ノマド)のリヤバンパー取り外し作業においては、やはり難所は配線カプラの引き抜きになります。
それ以外はボルトやクリップの箇所が分かっていれば、それら全てを緩めて(外して)から、リヤバンパーを車体から引き抜けば直感的にも分かるもので簡単です。
必要になる工具も少ないのでDIYでも難しい作業ではありません。
リヤバンパーさえ取り外すことができれば、この後にバックカメラの取り付けや、内装の取り外しなどが可能になってきます。
とにかく最初の作業で行うことが多い、リヤバンパーの取り外し手順を紹介しました。
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