この記事のタイトルは:
「 ジムニーノマドの内装や装備の解説|インテリア編ギャラリー 」です。
先日納車されたノマド(JC74W)とジムニー(JB64W)を並べてご紹介しましたが、撮影中に暗くなってきたこともあり、外観からしかご紹介できていなかったので、今回は内装(インテリア)編としてノマドの大きな特徴である後席側を中心に解説しながら実車画像ギャラリーとしてご紹介していきます。

無事に納車されたノマドのボディーカラーは【ブルーイッシュブラックパール4(WB3)】のAT車です。そのため、ここでご紹介する内装編では、ボディーカラーが見える箇所はブラック系になります。

ノマドが納車された直後にご紹介した「ノマドの外観編」として、別の記事でジムニーと比較しながらご紹介しておりますので、まずは外観からチェックしたい方はこちらを参照してください。
それでは、以下よりジムニーシリーズ初の5ドアモデルとなったノマドの内装編として、後席周りを中心に機能面やシートアレンジなどの参考用にご紹介していきます。
ノマドの特徴になる後席以外の部分は、ジムニーやシエラと基本的には同じですが、ノマドのみに装着される機能面からの違いはあるため、その異なる部分に焦点を合わせて画像ギャラリーとして掲載していきます。
ノマドの内装:5ドアの優位性である後部座席
ノマド=5ドアのメリットは何よりも後席にドアがあり、大人も乗れるほどの後席が備わっている点です。但し後席は大人2人分です。そのため、ノマドは乗車定員4名になります。

こちらは左の後方のドアを開けた側から見た後席です。
まずは、気になる後部座席のスペース感覚を知るために、助手席のシートを最大に後方にスライドさせた状態です。
もちろん最大で後席は狭くなるわけですが、ジムニーやシエラと比べれば、まだ余裕あるスペース感です。
身長が高い人には足が収まらずに当たってしまうほどかもしれませんが、なかなか助手席を最大に下げることもないので、少し前にスライドさせてもらえば大きな人でも余裕は生れるレベルです。

一方、こちらは助手席を最も前にスライドした状態になります。
後席側はかなり足元にスペースが生まれますが、逆に助手席の人は足の置き場がないほどに圧迫されますので、ここまで広げることはない状態ではあります。
載せる荷物が多くて、荷室が足りない場合には後席左の足元がフラットな領域として利用できますます。
後席のリクライニング
ほんの僅かですが、後席はリクライニングします。但し、2段階しか選べません。

左右の後方席の後ろ側にレバー部がありますので、レバーを押してリクライニング調整します。下のロック部の位置が変わって角度が変わります。

この2段階リクライニングについては、本当に僅かしか角度は変わりません。↑の画像は手前側が倒した状態で奥側が立てた状態です。この2段階しか選べません。
後方に倒すことはできず、荷室容量を増やすための前にしか倒れません。そのため、運転的側から後席を含めたフルフラット状態にはできません。

二―スペースの目安として、助手席スライドの後方MAXより1段階前にずらした状態です。膝が当たるようなことはありませんが、つま先を前に伸ばす状態にしておかないと、窮屈には感じるほどです。
後席のドア内側

後席の左側ドアです。ノマドには後席ドアにスピーカーが装備されています。
また、パワーウインドウ用のスイッチがあります。

後席の右側ドアです。左側に同じですが、ドアにスピーカーとパワーウインドウスイッチがあります。
残念ながら、後席のドアにはドリンクホルダーすらありません。もちろん、後席のセンターにひじ掛けやドリンクホルダーもありませんので、センターコンソールのドリンクホルダーを運転席・助手席の方と分け合って利用するしかありません。
ノマドの内装:ラゲッジエリア(荷室方向)
後席用にドアも付いてシートもそれなりの居住性があるため、トランク(荷室)は圧縮されて狭いかと思いがちですが、ノマドはロングボディー化されており、意外に大きな荷室を持っています。

バックドアを開きますと、フラット化された荷室があり大きな容量があります。
ジムニーやシエラになりますと、後席を立てた状態で奥行き28cmしかありませんので、スーツケースなど1個も載るかどうかです。
一方、ノマドになれば奥行59cmもありますので、後席を立てていても大型のキャリーケースなども載せられます。

ラゲッジのフロアの後方左側にフロアの切り欠きがありますので、そこから持ち上げればスペアタイヤ交換用の工具一式が現れます。

後席をフロント側に倒せば奥行124cm(1.24m)ものスペースができます。
とはいっても、残念ながら荷室はフラットにはなりません。
後部座席を倒しても、フラットな奥行きが延長されるわけではありませんので、その辺りはしょうがないところです。

この段差が気に入らない場合、純正オプション品でラゲッジボックスがありますので、それを利用すれば荷室はかさ上げされて、フラットに近くなりやすいアイテムがあります。

後部座席を倒しても座席ハイバックの面はかなりの角度が付きますので、傾けていけないものは置けないです。

運転席・助手席を最後方までスライドさせても当たらない位置にはなりますが、座席を倒しても背面はフラットにはならずに角度がかなりあります。
また、段差もかなり大きいのでその点は使い方によっては注意です。

後部座席には2段階のリクライニング機能がありますが、こちらではリクライニングを倒した状態の荷室です。左右独立して倒すことはできますし、バックドアから左右どちらもハイバックを倒す操作は可能です。
ノマドの内装:運転席と助手席
正直なところ、運転席に座って見た光景は、ジムニーもシエラも同じです。室内幅も同じなので、窮屈とまでは言いませんが、軽規格に合わせられていますので運転席と助手席は近いです。
納車直後に撮影したため、まだビニールなどが残っている状態ですがご了承ください。

ノマドの運転手と助手席から見たインパネ周りです。ぱっと見でジムニーやシエラと変わりはありません。
ナビ周りも違いはありませんので、純正品のナビパネルなども共通で利用できます。

運転席から見たメーターとステアリング周りです。メーター内は少し警告灯などが違うかもしれませんが、デザインや配置などはほとんど同じです。
バックフォグが標準装備になりますので、右側のウインカーレバーにフォグランプの操作部があります。下に回して点灯させます。
ノマド特有の装備
基本はジムニーやシエラと同じですが、5ドアになったことで、一部はノマドにしか装着されていないものが幾つかあります。ノマド特有の内装違いの視点で異なる箇所を幾つかご紹介していきます。

ノマドとしては1型ですが、バックセンサーが標準装備となったジムニーやシエラとしては4型に相当しますので、バックセンサーのスイッチがあります。
加えて右端にはヘッドライトの上下調整用スイッチが備わっています。そのため操作スイッチ部に空きがありません。全て満室状態です。

AT車にはアダプティブクルーズコントロール(ACC)がありますので、ステアリングの右側にACCの操作スイッチがあります。とはいえ、現行ジムニーやシエラにもクルーズコントロールはありますので、右下にACCの車間距離調整用のボタンがあるくらいです。
但し、ノマドのACCは40km以下になると追従はOFFになり、急に減速するようなイメージです。くれぐれも停止まではしませんので、気を抜けないクルーズコントロールです。

運転席側からも操作できるように、センターコンソールには後席左右のパワーウインドウスイッチが備わっています。

荷室用にランプが備わっています。ON/OFFの切り替えスイッチ付きです。
T10の電球(ウェッジバルブ)1個のため、かなり暗いです。LEDに交換したい場合、先に外して取り付け形状をよく見てからバルブを選択されることをお勧めします。
ここのラゲッジランプはウェッジ球を差し込む金具部分がかなり特殊なので、【T10】のLEDバルブを用意したろころで何でも装着できるようなものではありません。

ノマドは後席分のロングボディーになりましたので、天井の内張り形状も異なります。
また、後席上部に後席用のルームランプも備わっていますが、これはジムニーやシエラの荷室上部に設置されているルームランプと共通ではなくノマド特有のタイプになります。
ちなみに、ノマドの後席ルームランプの電球は両端端子になっている【T10×31】です。

こちらはATシフトレバー周辺ですが、ここはジムニーやシエラと違いはありません。残念ながら夜間にドライブ位置の各文字は光りません。※メーター内にシフト位置の表示は文字で表示されます。


助手席側から見たインパネ周りです。この方向からですと、特にジムニーやシエラとの違いはありません。
まとめ
ジムニーの悲願であった後席ドアを有する5ドアの「ノマド」は、その後席ドアがあることで、レジャーや買い物でもその恩恵を多くのシーンで感じられます。
また、ノマドにのみ装備される追加的な機能もあり「5ドア化+機能面での追加分」がありますが、車輛本体価格はジムニーやシエラと比べても後席ドアが付いた程度の価格差ではありません。
室内から見た感覚で追加分の違いをまとめますと、以下のような項目になります。
ノマドの装備(室内から見た観点での違い)
- 後席用のドアがあり、後席シート形状が違います
- 荷室長がジムニーとシエラに比べ大きい
- 後席パワーウインドウ
※運転席から操作できる後席パワーウインドウ操作スイッチがあります。 - バックフォグランプ
- ACC(クルーズコントロール)※40km以下解除
- ステアリングの右にACC操作スイッチ
- ヘッドライト上下調整
- ラゲッジ(荷室)用ランプ、後席上部にランプ
- 4スピーカー
目に入る違いからしては、このような追加機能が挙げられますが、ACC(クルコン)はジムニーやシエラにはメーカーオプションでも装着できないノマドのみの装備でもあり、価格的な部分を跳ね上げてしまっている部分かもしれません。
3ドアのシエラに対しては50万円以上も高い車輛価格の設定にはなりますので、2人しか乗ることがなければわざわざノマドを選ぶ理由はありません。
ノマドが登場したことで、メーカーの諸元表もジムニーシリーズ御三家が比較しやすくなっています。
(画像クリックでメーカー諸元表のpdfが表示されます。)

残念ながらノマド(AT)は、なかなか非力なエンジンでして、トルク感も無く発進はもたつき感が強いです。踏んだところで加速感もありませんので、少しはまともに走らせたければMTの方に分があります。
燃費もお世辞にも良いとは言えないほどで、12km/Lがやっとくらいかもしれません。
最後に、もちろん何を求めるかは人それぞれですし、ノマド自体も真のジムニーのヘビーカスタムユーザーからすれば、邪道と言われる存在かもしれません。でも、自分が気に入った車に乗るのが一番楽しさを感じられるものです。
ジムニーとシエラにも後席があるとはいえ3ドアです。
後席に人を乗せることが年に数回でもあるようなら、普通車クラスでシエラよりも遥かにノマドは便利に感じられると思います。
もちろん値段も違いますので、ここでご紹介した記事がジムニー・シエラ・ノマド選びの役に立てば幸いです。
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